放電加工
型彫放電加工のメリット
高硬度材が加工できる放電加工は導通性の金属であれば超硬や焼入れ材などの高硬度材料の加工が可能です。 |
複雑形状が加工できる機械加工で諦めていた複雑な形状なども放電加工で加工可能です。ネジきりやスパイラル形状の加工も可能です。 |
角出しができるエンドミルでは四角穴や六角穴などの加工では角にRがついてしまいます。そこで角出しの加工に放電加工は使用されます。 |
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非接触加工だからワークへの負荷が低い非接触加工であるため、ワークにほとんど負荷がかかりません。また切削などで金属組織を変形させたくない試験片などの人工クラップや切削では変形してしまう薄板の加工に放電加工が使用されます。 |
微細加工ができる放電エネルギーを小さくすることで、微細加工が行えます。弊社では20年前には0.03mm微小スリット加工に成功しており、Φ0.02mm微小穴加工などに成功しております。エンドミルやドリルでは届かない高アスペクト比の加工が可能です。 |
型彫放電加工の原理
型彫放電加工とは、電極と材料の間に電圧をかけて放電を起こし、発生する熱によって材料を熔融することによって加工する、というものです。
このときの温度は7000度前後にも達します。たとえば鉄の融点は1535度、沸点は2750度と言われていますから、放電中心部の材料は一瞬にして蒸発し、その周囲の部分も熔けてしまうことになります。
この、放電によって蒸発もしくは熔融する範囲をうまくコントロールできれば、切削加工では歯のたたない硬い材料でも加工可能だ、というのが放電加工の発想です。
型彫放電加工では、加工のたびに、形状に合わせた専用の電極をマシニングで製作します。材料には、銅やグラライトなどを使用します。
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加工前
加工したい形状の電極をマシニングや旋盤を使用し製作します。電極は加工したい形状を考慮に入れて、放電のクリアランスを考えて設計する必要があります。
工作物は導通性の素材であれば、ステンレス、チタンなどの難削材や超硬などの高硬度材でも加工が可能です。 -
加工中
電極にパルス電流を流し数μSという超短時間の間に溶解、爆発を繰り返し徐々にワークを加工していきます。ワークには電極形状の転写された形状が加工されます。
加工精度は±数μm前後まで出す事が可能です。 -
加工後
電極の形状が工作物に彫り込まれました。
電気エネルギーの強弱と放電加工中に出るスラッジの排出の良し悪しで「加工スピード」「クリアランス」「面粗さ」が変化します。
型彫放電加工の加工要件
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ワークサイズ
5mm~2000mm
(最大6000mm 加工実績有) -
材質
どんなに硬い材料でも加工できます。
焼入鋼・超硬・ステンレス・真鍮・アルミ・インコネル・ダイス・多結晶ダイヤなど。 -
加工精度
加工寸法公差:最高±0.002mm
ピッチ精度:ピッチ100mmのとき±0.002mm -
微細加工
30μmスリット~
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形状
どんな複雑な形状でも、作図さえ可能であれば加工できます。
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電極
高精度マシニング、旋盤、フライス、ワイヤーカットなど各種機械設備が揃っており、社内で電極製作を行えるため、低コスト、高品質、短納期が実現できます。
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ロット
もちろんプレート1枚・部品1つからお受けいたします。
試作や個人的な加工も承ります。 -
面粗度
最良面粗度=Ry1.8μm/Ra0.3μm
ただし、上記は最も条件のよい場合です。 -
変形
型彫放電加工の場合、加工自体の熱や力が原因で起きる変形はほとんどありません。
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設備
放電加工機・・・8台
ワイヤー放電加工機・・・8台
ほかマシニング多数。加工機の保有台数は関西トップレベルです。 -
納期
通常放電加工は時間がかかりますが、加工機保有台数の多さと長年蓄積したノウハウで即日納品も可能です。
金属加工のことでお困りですか?
FAX 06-6499-7736